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メモリーズ ~第九章 推測 その2~


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 第九章 推測 その2

 

翌日、仕事を早く終わらせ、今、俺は古丸海斗の通っていた明南大学に足を運ぶ為に最寄りの新御茶ノ水駅にいる。

暫く歩き、明南大学に到着した俺は正門を潜りキャンパスに入った。

立ち止まり、周りを見渡した。

俺は大学を卒業して、今の会社に入社した。

それ以来キャンパスを歩くのは当然なかった。

どこか懐かしい雰囲気だ。

文系の三つしか学部がなかった俺の母校と比べると随分広い。

流石は文系、理系の各学部が一同に集合する総合大学のキャンパスといった所だ。

 

「すみません、この大学に通っていて先日の事件で亡くなった古丸海斗の事についてご存じないでしょうか?」

 

俺は早速、適当に目に入った学生を捕まえて声を掛けた。

 

「いいえ、分かりません」

 

一回目で当たる筈はない。

それは一週間前、散々苦い経験したから分かっていた。

俺はその学生に礼を言い、次の学生を探した。

 

「すみません、この大学に通っていて先日の事件で亡くなった古丸海斗の事についてご存じないでしょうか?」

「ああ、あいつの事ですか」

 

二人目で、当たった。

今日は運が良い。

 

「知っている事があるなら話して頂けませんか?」

「ええ、良いですよ。正直、死んだ奴の事を悪く言うのはあれなんですが、あいつは相当な女たらしで気に入った女を見付けたら、どんな状況でも直ぐにナンパする悪癖を持っているどうしようもない男でしたよ」

 

意外な事実だった。

名前と年齢以外苦しんで倒れていた事しか知らなかったあの男が女たらしのナンパ野郎だったとは。

 

「そうですか。その他に古丸の私生活について最近、何かありましたか?」

「まぁ、あいつはああ見えて意外と真面目に大学には来ていましたし、俺の知る範囲では他に悪行はなかったと思いますよ」

「そうですか。その死亡した日も彼は大学に来ていましたか?」

「ええ、確か真面目に講義に出ていましたよ。まぁ、その時は今隣にいるこいつがその日の夜、死ぬなんて思いも寄らなかったですが」

 

古丸海斗はあまり、キャンパスメイトに好かれてはいなかったようだ。

事件から一カ月程経っているがそこまで彼から悲しみは感じ取れない。

 

「そうですよね」

「はい、でもその講義以降は知りませんね。まぁ、それが生きているあいつを見たのが最後になってしまったのですが」

「そうですよね。最後に一つ訊いても宜しいですか?」

「ええ、いいですよ」

「彼がナンパした女性の中で織村加奈という女性がいたかどうか分かりますか?」

「えーと、あいつのLINEにはそんな女入っていなかったと思いますよ。ナンパが成功した女は俺達に逐一報告して自慢していましたから」

「そうですか。有り難う御座いました」

 

そう礼を言って、見ず知らずの若者と去った。

貴重な情報を手に入れた俺はキャンパスを出て、新御茶ノ水駅へ向かった。

やはり、前々からの彼女と古丸海斗との関係はなかった。

だとしたら、彼女と古丸海斗が繋がっていたとしたら、初めて出会ったのはあの日だ。

彼らはその日初めて出会った。

恐らく、ナンパ野郎の古丸から接近したのだろう。

そして、彼女は古丸海斗を毒殺した。

勿論、今はその理由は解らない。

自分が今考えている事を想像したら段々恐ろしくなってきた。

あの彼女が殺人・・・・・そんな事、有り得るのか。

 

身震いしてしまった。

無心になってしまい、気付いたらいつの間にか西日暮里駅に着いていた。

また、考えてしまったら目の前はアパートだった。

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